発表報告(佐藤(第103回CSEC研究会(アイーナ・いわて県民情報交流センター))
発表タイトル: クエリ回復攻撃を軽減する共通鍵検索可能暗号
- 感想
- 発表に20分,質疑応答に5分の計25分が割り当てられた.聴講者は25名〜30名であった.
検索可能暗号・クエリ回復攻撃の概要,そして提案方式の構成を時間内に順序立てて説明することができた.
質疑応答では2名から質問をいただいたうえ,発表後も話をさせていただき,本件研究に対する視野を広げることができたと感じている.
- 質疑
- Q1
- サーバに預けるデータベースの暗号化索引について,預けた後で更新は行われるのか.それとも預けた後は更新しないのか.
- A1
- 本件では共通鍵検索可能暗号のうち,暗号化索引をサーバに預けたあとは更新を行わない方式を研究対象としている.
- Q2
- 共通鍵ベース以外の場合と比較した場合の相違は何か.
- A2
- 例えば公開鍵検索可能暗号があるが,速度は遅い.
また公開鍵検索可能暗号においても,実現手順や文書の記録先次第では,クエリ回復攻撃が生じうるものと考えている.
- Q3
- 検索文字列を知られない点に需要の生じる組織の例を挙げてほしい.
- A3
- 具体的な回答は持ち合わせていないものの,検索可能暗号の普及するなかで一部の組織に限らず,
多様な組織で需要が生じるものと認識している(例えば,検索文字列を推測できると検索結果となる
文書内容の推測の余地を生じるため,脅威と認識する組織は少なくないと考える).