発表報告(森山(SCIS2011))

発表タイトル: 階層IDベース暗号のマスター鍵漏洩体制に関しての研究
感想
発表時間は15分15秒程度で,個人的には十分に発表すべき内容を説明できたと思った.自身よりも前の発表では階層IDベース暗号の形式的な説明が話されていなかったため,最初のスライドでどのようなアルゴリズムが動くのかという説明を厚くした.また,数式による説明はほとんど省略し,どのような研究を行ったのかの流れを重視した.マスター鍵漏洩耐性に関しても,それに付随する問題に関してもどちらも安全性の証明方針は話すことができたので,会場にいる人にはどのような研究を行ったか伝わったと思う.
質疑
Q1
IDが入力されない場合,どのように送信されるのか
A1
実際にはインターネット上ではIPアドレスなどで送信を行うが,今回のIDとは別のものと捉えている.IDが直接入力されていなくとも下階層ユーザは復号が行えるため,今回のような安全性を考えて研究を行った.
Q2
Blind-Delegateを行ったときに誰かが成りすましを行うことはできるのか?
A2
現在の方式では制約を行っていないため,第三者がなりすましを行い秘密鍵を受け取ることができる.今後の検討課題だが,何らかの匿名認証を行うことで正規ユーザのみが鍵を受け取るようにしようと思っている.なお,関連研究の中でChowはID管理を行う第三者を設けてることで認証を行っている.